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Microsoft 365の業務システムは内製か外注か|分担を決める比較表

Microsoft 365で業務管理をまとめたい。社内で作れそうな人はいるものの、通常業務も忙しい。外注の見積もりを頼むにも、完成後の修正まで任せるかは決まっていない。

こうした段階では、同じ業務をどこまで使える状態にするかをそろえ、そのために使う社員の時間と、外部に任せる範囲を比べます。内製か外注かを会社全体で一つに決めず、業務ごとに分担して構いません。

業務のやり方をそろえたり、既製サービスを使ったりすれば、独自に作らずに済む部分もあります。Microsoft 365にまとめること自体を目的にせず、必要な業務と、それを続けられる体制から選びます。

Microsoft 365の業務管理で、作らない・内製・共同開発・外注を比較。社員の時間と完成後の変更から分担を考える。

価格を比べる前に、完成の条件をそろえる

内製案は画面の完成まで、外注案は業務での確認や引継ぎまで。この状態で費用を並べると、比較する対象が違ってしまいます。今回使い始める業務と、今の方法を残す業務を決め、各案で同じ範囲を見積もります。

完成の条件には、普段の処理に加えて、取消しや修正が必要な場面でも業務を進められることを含めます。実際に使う社員が確かめ、業務責任者が利用開始を判断するところまでを予定に入れます。

完成後に誰が直すかも、この段階で決めておきます。引継ぎや保守を外部へ頼まない案では、その分を誰が社内で担うのかまで含めて見積もります。

作らない案も含めた、4つの選択肢

選択肢選ぶ条件引き受ける負担
作らない不要な作業をやめ、記録や手順をそろえれば足りる。または、既製サービスに業務を合わせられる。業務のやり方を変える合意と定着が必要。既製サービスを使う場合は利用料も確認する。
内製学習と作成の時間を業務として確保でき、別の社員が業務に合うか確認できる。完成後の修正も社内で担える。開発中の本業を調整し、確認と修正の時間も確保する。担当者が替わる際の引継ぎも社内で行う。
共同開発社内に変更できる人を残したく、作業時間も確保できる。設計や確認など、一部を専門家に頼みたい。社員の作業時間に加えて有料の支援が必要。作成、確認、引継ぎを誰がどこまで担うか合意する。
外注社内で開発時間を取れず、必要な完成範囲と期限を依頼先と合意できる。開発費と保守・追加変更の費用を見込む。業務の説明、利用前の確認、変更内容の決定は社内に残る。

作らない案には、業務を簡素化して今の方法を続ける選択と、既製サービスに合わせる選択があります。不要な集計をやめるだけで足りるなら、開発も新しいサービスの契約も不要です。既製サービスを選ぶ場合は、独自のやり方をどこまで変えられるかを確かめます。

社員の時間と費用を、同じ期間で比べる

内製に使う時間には、学習と開発のほか、業務での確認、利用者への説明、開始後の修正も含めます。その時間に行うはずだった本業を、誰が引き受けるかも決めます。空いた時間で進める予定しか立たないなら、利用開始日を約束する内製案は選びにくくなります。

共同開発でも、相談する社員の準備や、助言をもとに作業する時間が要ります。有料支援を頼むときは、回答をもらうところまでか、一緒に完成を確かめるところまでかを区別します。

着手から利用開始までにかかる費用と、開始後の維持・変更にかかる費用を分けます。そのうえで、次に業務の見直しを予定している時期まで比べるなど、各案で同じ比較期間を決めます。社員時間は金額に換算するだけで済ませず、実際に確保できるかも確認します。

各案に必要な利用料、支援料、保守や追加変更の費用も確認します。分からない費用や工数をゼロとして扱わず、確認待ちとして残します。完成条件と比較期間をそろえるまでは、内製と外注のどちらが安いかは決められません。

使う人と、仕組みを変える人を分けて考える

日々の記録を書き直せることと、計算方法や処理の仕組みを変えられることは別です。完成後に社員が変えたいものを具体的に挙げ、その変更を社内で確認して反映できるかを確かめます。

完成後の変更を社内へ引き継ぐなら、資料と説明を受け取るだけで終えず、社内で担当する変更を社員が試し、依頼先が確認するところまで含めます。引き継げない部分については、引き続き外部へ頼む範囲と費用を決めます。

外注を選んでも、できあがったものが業務に合うかを判断する人は社内に必要です。その確認時間さえ確保できない場合は、対象業務を減らすか、開始時期を見直します。

迷う部分は、期限と中止条件を決めて試す

社員がどこまで作れるか、変更を引き継げるかが分からないときは、全面開発の前に範囲を限って試します。普段の業務で使えるかに加え、完成後に社内で行う予定の変更まで確かめられる範囲を選びます。

試行前に、対象業務、終了日、使ってよい社員時間と外部費用の上限を決めます。期限までに完成条件を満たせない、予定外の残業が必要になる、社員が変更を引き継げない場合は、そのまま延長せず、範囲や分担を選び直します。

試行中は従来の方法を残し、うまくいかなければ元の業務に戻せる範囲に限ります。試すことを承認する段階では、全面開発まで約束しないようにします。

架空の例:研修会社が共同開発を試す

以下は判断方法を示す架空の例です。

法人向け研修会社が、Microsoft 365で開催準備の管理をまとめる計画を立てています。定型の受付業務は既製サービスで足りているため、そのまま使います。開催承認は、やり方を整理しても残す必要のある条件があり、検討した既製サービスでは満たせないため、この部分だけを開発の候補にしました。

担当社員の開発経験は浅いものの、作業時間と業務の確認役は確保できます。そこで、設計の相談と完成確認を有料で頼み、共同開発を試す案を選びます。社員が完成後の変更を引き継げるかを確かめてから、本格的に使うかを決めます。

今回承認する決定メモ

  • 対象と方式:開催承認だけを共同開発で試す。受付業務は既製サービスを継続する。
  • 完成の条件:申請から承認まで業務担当者が試し、差戻しがあっても処理を続けられると業務責任者が確認する。
  • 社員の時間:総務担当が水曜午後を作成に使う。その時間の通常業務は、上司が他の担当へ振り分ける。業務責任者も試行終了前の確認時間を確保する。
  • 外部に頼む範囲:設計の相談と完成確認。承認の順序を変える作業は社員が行い、その結果まで確認を依頼する。引継ぎ後も難しい変更は、別途見積もりを取る。
  • 比較する期間:着手から次の年度末まで。利用料と支援料、社員時間、引継ぎ後の修正を含め、内製案と外注案も同じ期間で比べる。
  • 試行の上限:次の月次会議まで。社員の作業は水曜午後に限る。外部支援は合意した見積額までとし、追加発注はしない。今回は試行だけを承認する。
  • 中止と見直し:期限までに完成条件を満たせない、残業が必要になる、社員が変更を引き継げない場合は止める。従来の承認方法を続け、完成を外注するか、承認のやり方を簡素化するかを選び直す。

この例で共同開発を試せるのは、社員時間と確認役を確保できるからです。それができなければ、同じ案を採らず、既製サービスに合わせるための業務変更や、完成の外注を比べます。

作る範囲と、続けられる分担を決める

既製サービスや業務の簡素化で足りる部分は、開発の対象から外します。開発が必要な部分について、社員時間と確認・変更の担当を確保できるなら内製や共同開発を、開発時間を確保できないなら完成の外注を検討します。

同じ完成条件と期間で比べても判断材料が足りない部分は、期限と上限を付けた試行にとどめます。その時間や確認役も確保できないなら、開発を始めずに保留します。何を作り、誰が確かめ、誰が変更を続けるかまで決まった範囲から進めます。